聖書の言葉 幼稚園保護者向け

2023年3月までの文章は菊池牧師、2023年4月からは小林美恵子牧師による文章です。

2023年 1月

「そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、家に帰り、友達や

近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んで

ください』という言うであろう。(ルカによる福音書15章5~6節)

 

 

 イエス様のたとえ話です。イエス様はこう話されました。『百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊をみつけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びがある。』

 

 新型コロナウィルスが流行する前に、大塚平安教会は月に二回、水曜日の午前10時から「平日礼拝」を行っていました。一回は私が、もう一回は近隣の教会の牧師をお招きして、説教をしていただいていました。その際にさがみ野駅の近くの「カンバーランド長老キリスト教さがみ野教会」の宮井岳彦先生を御招きしてお話しを伺ったことがありました。

 こんなお話しでした。「もしかしたら、ある人は九十九匹もいるんだから、仕方ない一匹諦めようと思うかもしれません。でも残りの九十九匹の中の一匹がまたいなくなったらどうするのでしょう。仕方ない九十八匹いるんだから諦めようと思うのでしょうか。でも、また九十八匹の中の一匹がいなくなったら、どうするのでしょうか。仕方ない九十七匹いるのだから一匹諦めよう、と思うのでしょうか?そして、気が付いたら半分になっていたり、もっといなくなっていたりしたらどうするのでしょうか?」とても印象深いお話しでした。

 イエス様は決して諦めないで迷った一匹を徹底的に探してくださる方なんだなぁ、と思うととても嬉しくなりました。そして見つけた一匹を喜んでくださるというのです。

 

 私たちは、たとえるなら百匹の羊の群れのようなものです。イエス様は羊飼いで、私たちはそこに集まる羊の群れです。しかも私たちは人間ですから、自分の意志がありますから、迷うというよりは、群れが嫌になったりして神様から離れてしまうことがあります。

  お正月の凧は風に乗って空高く上がりますが、その際大切なものは一本の糸です。この糸によってバランスを保ち、高く高く上がります。でも、もし凧がこの糸邪魔だと思って、糸が無かったらもっと高く上がれるはずだと思って、自分でチョキンと切ってしまったら、凧は自由になると同時に、地面に落ちてしまうでしょう。そのように群れから離れ、神様から離れた途端、自由になれたと思った途端に不安も襲ってくるのです。本物を見失ってしまうからです。でも、本物の神様はそんな私たちをいつまでも、どこまでも探して、探して、探してくださいます。そして必ず見つけてくださいます。そして見つけた時、大いに喜んでくださいます。私たちはそれほどに神様に必要とされ、大切にされているのです。だから、安心なのです。親の安心は子どもの平安と直結します。私たちは神様に守られ、子どもたちを愛し、家族を大切にしながら過ごしてまいりましょう。