聖書の言葉 幼稚園保護者向け

2023年3月までの文章は菊池牧師、2023年4月からは小林美恵子牧師による文章です。

2021年 6月

「野の花がどのように育つか、注意して見なさい。」   

(マタイによる福音書6章28節)

 

 今月の御言葉のテーマは「思い悩むな」です。今月の御言葉の前後を含めて記すと下記のようになります。

 

「あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」

 

 私たちはいつもどこかで「思い悩んで」います。学生の頃は試験に思い悩み、就職に悩み、就職すると仕事に、そして結婚相手に思い悩みます。相手が備えられて結婚すると、子どもが授かるかどうかで思い悩み、授かると、子育てで思い悩みます。暫くすると、親の介護で思い悩みます。(経験上分かります。(笑))そうなるといつまでもずっと思い悩んでいるかのようです。なぜでしょうか?

 何年か前に、ある方の相談を受けていた時に、私はこう話しました。「私は、自分が子どもの頃に思い描いていた将来像の何倍も幸せになっているので、もう十分です。」

本心からそう思っていたし、本当に幸せでした。勿論、今もそう思っています。その言葉を聞いた相手の目が2倍ぐらいに大きくなったのが印象的でした。凄く驚いたのだろうと思います。

 幸せ感がどこから来るか、というと聖書の今月の御言葉からなのです。私たちは「思い悩みます。」過去を悔やみ将来を心配します。心配の種が「悩みの種」となります。

 でも大切なのは、過去でも将来でもなく、現在を幸せに生きることです。悩みが無い人は確かにいないかもしれません。人には欲も、プライドもありますから悩みはいつもあるのです。でも悩みに支配されるのではなく、今が一番幸せだと信じて生きていくことです。幸せに生きている人だけが、幸せな人生を歩むようです。

 もし「思い悩み」が10㎏であったとすれば、幸せ感が5㎏だと、思い悩みに引きずられてしまいます。でも幸せ感が15㎏だとすれば、10㎏の思い悩みに引きずられません。幸せ感が100㎏だとしたら、10㎏ぐらいの「思い悩み」にビクともしません。

そのようにして、思い悩みがちになる人は、「幸せ感」を強化していきましょう。ジムに行って筋肉を鍛えるように、心の筋肉を鍛えることです。鍛え方が分からない方は、「聖書に親しむ会(在園児保護者のサークル)」にどうぞ(笑)

生きていると悩みは尽きません。でも自分が自分で良かったと思えるなら大丈夫です。

私たちは生きている、というよりは、大いなる方に生かされているのですから。