聖書の言葉 幼稚園保護者向け

2023年3月までの文章は菊池牧師、2023年4月からは小林美恵子牧師による文章です。

2014年 2月

「平和を保ちなさい。そうすれば、愛と平和の神があなたがたと共にいてくださいます。」
(コリントの信徒への手紙Ⅱ13章11節)

 最近の我が家のビッグニュースは夫婦で携帯からスマホに代えたことです。けれど、スマホの料金は高いので何とか安くならないのかと販売店に話をしましたら、携帯の契約会社や我が家のテレビ、電話、PCの契約会社を変更することによって、携帯の頃の料金と殆ど変らないか、割安になる(但し、2年間だけですが)ことがわかり、かなり煩わしい手続きでしたが全てを済ませて、念願のスマホを購入しました。
二人で喜んでいます。思った以上に楽しいし、便利だと感じます。その中でも、これは便利だと思ったのは、某会社のオークションでした。興味を持って見ていたら、欲しい品物が新品購入価格より、かなり安く手に入ったのです。あ〜世の中ってこんな仕組みになっているんだと感心したり、喜んだり。すっかりハマってしまった私は、車を安く落札したら楽しいかも、と思い、ある一台の車に値段を付けたのです。もちろん、数千円です。ですから、本気で購入するつもりは全くありませんでした。ところが、その値段以上の値段を付ける人が落札期日数時間前まで一人も現れないではありませんか。驚きました。心配しました。気の弱い私は、家内にも本気で相談しました。「もしかしたら車を購入するかも…」。落札条件を良く読んでみると、車の本体は数千円でも、整備代、輸送量代、名義変更に関わる諸手続き代、自動車税、等もろもろの全ては落札者負担となっています。キャンセルは絶対ダメともあります。保険に入ったりもしなければなりません。何万円もかけて要らないものを購入しなければなりません。「あ〜なんでこんなことになるの」と頭を抱えてしまいまいました。その日一日はどんな仕事をしていても、車のことが頭から離れません。スマホなんか買わなきゃ良かった。最後はそんなことまで考えていました。
結果的には、落札時間2時間前から、超本気モードの方々の入札が入り、数万、十数万、二十数万とガンガン上がり、私の数千円は吹っ飛んでいきました、98%の安堵と、2%のがっかり感で終了したのです。
さて、ここで何を伝えたいのかというと、結論が出るまでの二日間位、自分の愚かさと、不安と、焦りの中で、普段なら心にあると思っている「平和を保っている感」が極端に無くなっていたということです。欲に走り、欲に溺れ、なんともみっともない心で過ごして来たことであろうか痛切に感じました。やっぱり、人間は楽して儲けようとか、なんとか上手くやってやろうとか、そんな風に生きると、どうも神様から見放されるようです。というより神様から自分が離れていってしまっている、そんな風にも感じます。世の中が便利になることと、人間性が向上することはどうも別のことかもしれません。
人間、欲張らず、シンプルに生きることが大切だなと心から感じます。手元に「物」がどんなにあっても「平和」と感じることはありません。物の量とは関係無く、心が「平和」でなければ「愛と平和の神」が、いつも私たちと一緒にいて下さることに気が付かないのかもしれません。
今回は、自分自身の失敗談で、笑われるかもしれませんが、でも、これもまた、スマホ買って有頂天になっていた私に、神様が忠告して下さったのだと受け止めて、やっぱり真面目に、あれやこれやと心迷わず、一生懸命生きていくのが一番と改めて感じた次第でした。皆さん、欲張らないで生きていきましょう。